【ゲストハウスを経営したいなら知っておくべき7つの裏事情】

女性が青空に向かって指を指している

 

「楽しそうだからゲストハウスを経営したい!」
「毎日たくさんの人と出逢える仕事って素敵!」

 

ゲストハウスに泊まって楽しい体験をした人の中には、そう考える人もいますよね。
僕もそのうちのひとりなので、その気持ちはすごくわかります。

 

しかし、「楽しい」だけを考えて立ち上げたら、ゲストハウスの経営はきっと失敗します。

 

人気な観光地では、すでにゲストハウスが飽和状態になっていて、価格破壊がおきています。しかも海外と比べると国内ではドミトリーに抵抗を感じる人がまだまだ多いのが現状です。ほかにも設備の劣化、毎日の清掃、南京虫の被害など、経営側じゃないとわからない大変なことが多いです。

 

ただ、それでもやはりゲストハウスで働くというのは最高に楽しいです。
この記事では、神奈川県の湘南にあるIZA江ノ島ゲストハウスで支配人をしている僕の経験から、ゲストハウスを経営したいなら知っておきたい大変な部分にスポットを当ててみたいと思います。

 

【ゲストハウスを経営していくには部屋を埋めなきゃならない】

ゲストハウス

 

当たり前ですが、ゲストハウスを経営するためにはとにかく部屋を埋めなければいけません。
「ゲストハウスを立ち上げたら勝手にゲストが泊まりに来てくれる」なんてことはあり得ないです。

 

しかも、ゲストハウスは宿泊費の安さが売りのひとつなので、年間を通してある程度ベッドを埋めて利益を上げないと、収入が少なくて大変な思いをしてしまいます。

 

僕が働いているIZA江ノ島ゲストハウスは神奈川県の湘南地域にあるので、夏はものすごい数の観光客が押し寄せますが、冬はかなり人数が減ります。

 

「それなら冬は値段を下げればいいじゃん」と思うかもしれませんが、そもそも宿泊を求めている観光客が少ない上、ゲストハウスよりも設備が圧倒的に整っている近隣のホテルなども大幅値下げをしてくるので、かなり手強いです。

 

「観光地でゲストハウスを開業する=なにもしなくてもゲストがたくさん泊まりにくる」という単純なものではないということはしっかり認識しておきましょう。

 

【ゲストハウス開業するならこの3つに注意】

カラフルな服を着た男が指を指している

 

どうせゲストハウスを立ち上げて経営していくのであれば、自分のお気に入りの場所に作りたいですよね。
ただ、やみくもに開業をするのはリスクがあるので、

 

この3つが大事!
・そこがどんな特徴を持った観光地なのか?
(年間を通して人が多いのか、季節によって差があるのか)

・日本人観光客と外国人観光客の割合はどうか?
(日本人は外国人に比べてドミトリーより個室を好む傾向があります。なので、日本人の割合が多いなら個室を多めに作るなど)

・立地はどう?駅からの距離や周りにお店や見どころはあるのか?
(宿を探している人は基本的に立地と価格を中心に調べます)

 

最低限上記の3つはしっかりと調べましょう。

 

国内外の観光客が多く訪れる観光地にはライバルとなるゲストハウスが多いですが、そこであなたのゲストハウスが話題になれば、きっとたくさんのゲストが遊びに来てくれますよ!

 

【ゲストハウスのドミトリー(相部屋)の需要】

相部屋 ゲストハウス

 

宿泊代の安いドミトリーは、貧乏バックパッカーにとってすごくありがたいものですが、日本人にはまだまだ受け入れられていないのが現状です。

 

その証拠に、僕が支配人をしているIZA江ノ島ゲストハウスは日本人ゲストの割合が多いので、個室はよく埋まるのですが、ドミトリーは空きが目立ちます。

 

さらに電話でのお問合わせで、「シャワーとトイレは共用です」と言うと「あ、、じゃあやめときます」なんてこともよくあります。

 

ですので、「ゲストハウス=ドミトリーがたくさんあればいい」という考えでベッド数を増やすのは少し危険かもしれません。
場所によっては個室が多いほうが需要があるということも頭に入れておきましょう。

 

ちなみに、僕が働くIZA江ノ島ゲストハウスは、

ベッドの数

・男女混合ドミトリーが4ベッド
・女性専用ドミトリーが6ベッド
・個室ツインが4部屋
・個室ダブルが2部屋
・個室4人部屋が1部屋

全9部屋、24ベッドで、優先的に埋まりやすいのが個室のダブルとツインなので、なにかの参考になれば幸いです。

 

【人気観光地にあるゲストハウスは飽和状態】

ゲストハウス

 

先ほどゲストハウスはまだまだ認知されていないと書きましたが、そのわりにゲストハウスの数はどんどん増えています。特に人気な観光地は激戦区です。

 

僕の働くIZAグループは江ノ島のほかに、IZA鎌倉ゲストハウスIZA浅草ゲストハウスの2店舗があるのですが、どちらの地域も新しいゲストハウスができては潰れるを繰り返していて、もはや飽和状態です。

 

さらに浅草や鎌倉のような人気観光地でも、2千円前後で泊まれてホテル並みの設備を持ったゲストハウスが現れるなど、価格破壊もおきています。

 

ゲストハウス以外にも事業をやっていて母体が大きい会社は、もはやゲストハウスとは言えないくらいおしゃれでサービスのいいゲストハウスを作ったりするので、個人で立ち向かうのは資金面でも人材面でもなかなか厳しいです。

 

【ゲストハウスにカフェバーを併設させる経営方法】

ゲストハウス

 

最近のゲストハウスでは、カフェバーを併設させるのがもはや当たり前となっています。
その裏には、価格破壊がおきている宿泊費以外のところからも、なにかしらの利益をあげないと経営が厳しくなってしまうという事情もあります。

 

しかし、そんなネガティブな事情のためだけにカフェバーの設備を整えなければいけないのかというと、そうでもありません。

 

僕が働くIZA江ノ島ゲストハウスでもカフェバーが併設していますが、

・ゲストの交流の場になる
・近所の人とゲストの交流もできる
・利益にも繋がる

などのメリットを感じています。

 

ですのでゲストハウスを開業するのであれば、なにかしらの付加価値を考えましょう。

・カフェバー
・イベントや物販
・ツアーガイドや体験型のなにか(自給自足体験など)

この辺がやりやすいと思うので、まずはオススメです。

 

【ゲストハウスをひとりで経営するつらさ】

留学

 

ゲストハウスに限らず、なにかを経営するにあたって「人件費」の問題はつきまといます。

 

「人件費がもったいないからスタッフは雇わない」というのは簡単ですが、建物が大きくベッド数が多いほどひとりで経営していくには限界がありますし、代わりがいないと休みも取れません。

 

ぼくの働くIZA江ノ島ゲストハウスは、

・2階建て
・24ベッド
・シャワー3つ
・トイレが4つ
・洗面台5つ

あるので、これを毎日ひとりで掃除するのはかなり大変です。

 

そして掃除が終わると、HPからのメールや電話の対応、予約サイト(booking.comやじゃらんなど)の管理、口コミの返信など、意外にも事務作業は無数にあります。

それをやりながらチェックインをこなし、夜は遅くまでバーに立ってゲストやご近所さんと交流して、次の日も朝から朝食の準備や洗い物、チェックアウトの見送りをしてそれが終わったらまた掃除、、、

 

ひとりで経営をしているとまるで修行のようなルーティーンになります。

 

そしてそんな日々が続くと、知らない間に肉体的にも精神的にも蝕まれていきます。
僕も何回も経験をしていますが、「これは修行だから」と自分に言い聞かせてきつい時期を乗り越えてきました。

 

個人的にはこのときの孤独感が特に辛いです。
ゲストハウスが嫌いになってしまいそうになります。笑

 

【人件費をなるべく抑えるには?】

手のひらに小銭を重ねている

 

人件費をなるべく抑えながら清掃を手伝ってもらう方法として、

フリアコ(住み込みのヘルパー)を募集する
・時給で清掃のバイトを募集する
・気合で全部自分でやる

の3種類があります。

ベッドメイキングをゲストにやってもらうゲストハウスもあるので、そんな方法も面白いかもしれませんね。

 

【ゲストハウスの建物の老朽化や設備の破損】

ゲストハウス

 

老朽化や設備の破損は避けられません。


・2段ベッドのはしごが壊れる
・トイレの水が噴水のように飛び出る
・大きな姿見が倒れて粉々に割れる
・紙以外のものを流されてトイレが詰まる

など、実際に色々な問題に直面してきました。

 

自分で直せる場合はいいのですが、業者に頼むとなるとけっこう痛い出費となります。
かといってそのまま放置しておくと、さらに大きな被害や怪我にも繋がってしまう可能性もあるので、ゲストハウスをやる以上は避けて通れない道だと割り切って対処しましょう。

 

なんでも自分で直せるスキルか業者を頼める資金力が重要です。

 

【ゲストハウス経営の天敵、南京虫(トコジラミ)】

薄暗い部屋に木枠のベッドと机がある

 

南京虫(トコジラミ)は本当に深刻な問題です。

南京虫とは?

・ダニのように人間を刺してくる害虫
・刺されると1〜2週間ほど激しいかゆみに襲われる
・昼間は行動せず、夜寝ている間に刺してくる
・異常な繁殖力で駆除しきれない
wikipedia参照)

もしも発生した場合は、業者に頼んで強力な薬をまいてもらうことになるのですが、これがかなり高額です。
しかし南京虫を確認したらすぐに駆除をしないと、あっという間に繁殖して営業停止せざるを得ない場合もあります。

 

旅人の間ではかなり恐れられていて、ゲストハウスの口コミに「南京虫に刺された」などと書かれてしまった日には、宿泊客が寄り付かなくなる可能性も大いにあります。

 

僕も旅中にゲストハウスを探すときは、過去に南京虫の被害に遭っていないかを口コミで必ず確認して、少しでも怪しいと思ったら絶対に泊まらないようにしていたくらいですので。

 

【南京虫の対処法】

 

南京虫は海外の旅行者のカバンなどに潜んで、気づかないまま持ち込まれ繁殖してしまうケースがほとんどなので、ゲストハウスを経営している以上は対処が難しく、いつ発生してもおかしくありません。

 

対処法としては、ベッドの枠が木だとくぼみに隠れて繁殖しやすいので、ベッドの枠をスチールにするなどの対策をしつつ、早期発見早期駆除を心がけるしかないですね。
僕も正直ひやひやしながら働いております。

 

【それでもやはりゲストハウスでの仕事は素晴らしい】

ゲストハウス

 

「毎日が出逢いに溢れていて、日本にいながらまるで世界中を旅しているみたい」

 

これは、「ゲストハウスの仕事って楽しい?」と聞かれたときに、僕が必ず伝える言葉です。
僕にとって、この言葉がゲストハウスの楽しさの全てを表しています。

 

ゲストハウスに来たら、年齢も性別も肩書も国籍も、関係ない。
誰もがひとりの「人」として繋がれて、笑顔になれる場所。

 

ただの宿泊施設じゃなくて、人生が変わってしまうような出逢いに溢れている場所。

 

そこに集まってくるのは、あなたの創った空間に、人柄に惹かれた人たち。

 

言い方を変えると、紛れもなく「あなたにしかできない仕事」なんです。

 

【ゲストハウスの経営 まとめ】

カナダのキャンモアの近くのグラッシーレイク

 

楽しいという気持ちだけでゲストハウスを経営するのは思っている以上に大変だということが少しは伝わったと思います。
ただ、この記事はあくまで会社という組織の中でゲストハウスの支配人として働く僕の主観です。

 

・古民家などを購入してリノベーションし、夫婦で経営する
・仲間と一緒にゲストハウスを立ち上げる
・僕みたいにゲストハウスを経営している会社に所属する

 

など、自分ひとりでゲストハウスを経営する以外にも方法はありますので、あなたに合いそうな始め方を探してみましょう。

 

「ゲストハウスを経営する」というあなたの夢が、あなたの創る空間が、誰かの夢を叶えるきっかけになりますように。

 

ゲストハウス支配人の僕の実際の給料も赤裸々に公開しているので、よかったら合わせて読んでみてください。

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ABOUTこの記事をかいた人

よしき(26歳) 24歳から留学、ワーホリ、バックパッカー旅を経て、現在は湘南にあるIZA江ノ島ゲストハウスの支配人をしています。青とダイビングとミスチルが好き。個人の留学エージェントとして大手エージェントより安く、留学やワーキングホリデーの語学学校の紹介もやってるので気軽に相談してください!