【好きな仕事を辞める】ゲストハウスを退職して思うこと【住み込み〜支配人】

夕暮れの空

 

「いまの仕事が嫌い、楽しくない、、」
「仕事先の人間関係が最悪、給料も低い、、」

 

そんな理由で仕事を辞める人、あるいは退職を考える人は多いと思います。

 

僕はゲストハウスで住み込みのヘルパーとして2ヶ月、支配人として1年4ヶ月、計1年半働いていたのですが、紛れもなく「好きな仕事」でした。

 

そしてそのやっと見つけた「好きな仕事」を、2019年1月20日で退職しました。

 

いままで「嫌な仕事を辞める」経験はありましたが、「好きな仕事を辞める」という決断は初めてだったので、自分の気持ちの変化や、今後のことをこの記事に記していきます。

 

【やりたいことを叶えた】

ドブロブニク クロアチア

 

「好きなことを仕事にしたい」
「なにかやりたいことを見つけたい」

 

思えば僕は、20代になってからずっとそんなことを口にしていた。

 

学歴は高卒、特別なスキルもなければ資格もない。
もっと言えば、「好きなことを仕事にしたい」と言いつつ、何かに対しての情熱もなかった。

 

だけどそんな僕でも、「やりたいこと」は見つかった。

 

フィリピン留学、ワーホリでカナダ、バックパックを背負って世界中を旅した。

 

「見たかった景色」がどんどん目の前に現れて、僕は紛れもなく「やりたいこと」を叶えていった。

 

最高な時間だった。

 

【ゲストハウスとの出会い】

たんぽぽと夕焼け

 

だけど「やりたいこと」を達成した僕は、日本に帰ってきてすぐに「やりたいこと」がなくなってしまった空虚感に襲われた。

 

「やりたいこと」を叶えたあとにやってくる感情が、喜びではなく、虚しさだとは知らなかった。

 

また目の前が真っ暗になった。

 

英語が話せるようになって、日本中、世界中にたくさんの友だちができて、様々な文化や価値観を受け入れて、僕は確実に変わった。

 

だけど日本の社会は僕に、「おかえりなさい。今日からまたこの狭い世界で、周りの目を気にして生きてね」と言っているような気がした。

 

自由を感じて生きていた海外での時間が、想い出が、砂時計のようにさらさらと落ちて、たった一吹きの風で飛ばされてしまったような虚しさ。

 

そんなときにたまたまネットで見つけたのが、「ゲストハウス」だった。

 

【ゲストハウスは逃げ道だった】

ウユニ塩湖

 

世界中を旅していたとき、ほとんど毎日ゲストハウスに泊まっていた。
「旅人と言えばゲストハウス」、そんな方程式が頭のなかに出来上がっていたからだ。

 

「ゲストハウスに泊まる側ではなく、働く側として関わったら、どんな景色が見えるのだろう?」

 

僕はただの興味本位で、旅行先のバリからメールで履歴書を送った。

 

僕と仲いい人は知っていると思うけど、僕はかなりの人見知りだ。
正直、自信はまったくなかったし、「将来ゲストハウスをやりたい」なんて夢は微塵もなかった。

 

そんな僕は面接で、「1ヶ月だけ住み込みでお手伝いさせてください」と言った。

 

その1ヶ月は、日本の社会の歯車に戻ってしまう前に自分と向き合う最後の期間。

 

この1ヶ月が終わったら、また憂鬱な毎日だろう。

 

そう思っていた。

 

【ゲストハウスでの日々】

日本人とカナダ人の夫婦

 

人見知りだからといってゲストさんをおもてなししないわけにはいかない。
恥ずかしさを必死に隠しながら、「どこから来たんですか?」と、まずは一言声をかけるようにした。

 

そんな会話を楽しめている自分に気がついた。

 

日本にいたら活かせないと思っていた英語も毎日使う。

 

絶対に無駄だと思っていた、ワーホリ期間中にカナダのホテルでの仕事で身につけたベッドメイキングや掃除の技術は、そのままゲストハウスの仕事に役に立った。

 

泊まりに来てくれた外国人ゲストに、「旅中にあなたの国に行ったことあるよ!」というと、とても嬉しそうに笑ってくれて、会話がはずんだ。

 

散らばっていた点が、線になっていった。

 

気づいたら僕はゲストハウスの仕事を延長して、社員の仕事も教えてもらい、支配人と呼ばれるようになった。

 

【ゲストハウスが好きな仕事になっていた】

男性4人

 

そこからはあっという間だった。

 

ゲストハウスで働くというのは想像以上に過酷で、休みもなく2ヶ月で7キロも痩せてしまったこともあった。

 

色んなトラブルや事件もあって、辛くて落ち込んだ日や、悔しくて泣いた日もあった。

 

だけど、本当に楽しかった。

 

毎日が素敵な出逢いに溢れていて、スタッフや近隣の方々にも恵まれて、その一人ひとりに支えてもらって、なんとかやってこれた。

 

本当にたくさん笑って、幸せだった。

 

探しても探しても見つからなかった「好きな仕事」は、紛れもなくそこにあった。

 

いや、「好きな仕事」を見つけたんじゃなくて、その仕事を自分から好きになったんだ。

 

【好きな仕事を辞めるという決断】

窓越しに外を眺める女性

 

「嫌いな仕事」だったら、「給料が少ない」とか「休みが少ない」という理由で自分を納得させて辞めることができる。

 

ゲストハウスの仕事は給料も少ないし、休みも少なかった。

 

だけど、その仕事自体が好きで、やりがいを感じていると、そんな理由じゃ自分を納得させることはできなかった。

 

そこまでゲストハウスの仕事が好きだった僕に、ゲストハウスを、「好きな仕事」を辞めさた理由は、「人のことを大切にできない人」が会社に入ってきたから。

 

ゲストハウスの仕事をするうえで、いや、生きていくうえで1番大切なのは「人」だ。

 

僕はゲストハウスの仕事を通して関わった人たちから、それを教えてもらった。
海外にいたときも、数え切れないほどの「人」に助けられ、支えられてきた。

 

だからこそ、僕には人を大切にしない人と働くなんて、耐えられなかった。
毎日のように誰かの悪口を延々と聞かされて、精神的に参ってしまった。

 

「なんでゲストハウス辞めたの?」と聞かれて、「まあ、色々」と答えてきたけど、これが本当の理由。

 

悔しかった。

 

【目的があれば人は前に進める】

トンネルを歩く男性

 

それと同時にネガティブな理由だけじゃなくて、いつからかこんなことも思うようになっていた。

 

「誰かの背中を押せるような空間を、自分でも創ってみたい」

 

でもゲストハウスを自分でやるには、お金が足りなすぎる。
いまから貯めても、きっと数年はかかるだろう。

 

さらにお金を貯めたところで、自分の納得のいく場所に、納得のいく物件が見つかるかどうかもわからない。

 

そんなことを考えていたとき、ゲストハウスによく泊まりに来てくれて、辞めたいまでも連絡をくれる大好きな人から、

 

「人の背中を押す空間って、ゲストハウスじゃないとダメなの?」

 

と言われて、ハッとした。

 

「誰かの背中を押せるような空間」=「ゲストハウス」だと決めつけていた。

 

だけど「誰かの背中を押せるような空間を創る」というのは目的で、ゲストハウスはあくまでもその手段。

 

飲食店、イベント、雑貨屋、本屋、スポーツジム、、、。

 

手段はいくらでもある。

 

それなら、ゲストハウス以外で自分の好きなことを手段にすればいい。

 

僕は、文章に想いを乗せて、このブログをそんな空間のひとつにしてみようと思った。

 

【背中を押してるはずが、押されていた】

ウユニ塩湖

 

別にブログでお金が稼げているわけじゃない。

 

だけど続けるのには理由がある。

 

ゲストハウスで働いて、「よしきさんと出会って人生が変わりそうです」って生まれて初めて言ってもらえた。

 

辞めたいまでも、「よしきがいないならゲストハウス行く意味ないじゃん」って言われたり、誰かがそんな想いをSNSにあげたりしてくれる。

 

それがブログを始めてから、「よしきの文章を読んで本当に背中を押してもらえた」に変わった。

 

そんな言葉を受け取ってしまったら、「お金にならないからやめたい」なんて思えるはずがない。

 

手段は変わったけど、目的はまったく一緒。

 

「人の背中を押せる空間を創りたい」って言ってたけど、背中を押してもらっていたのは僕のほうだったんだ。

 

【あのときとは違うこと】

ゲストハウスのヘルパーと宿泊客

 

先のことはまったくわからない。
この感覚はまるで海外から帰ってきたときと同じ。

 

あのときは何もなかったけど、いまは絶対に叶えたい目的がある。

 

その目的がある限り、何度でも手段を変えて、前に進める。

 

「好きな仕事」を手放したことで、「生きる目的」が見えてきた。

 

そうさせてくれたのは、僕と出逢ってくれたすべての「人」たち。

 

僕の人生で、最も大切で、なににもかえられない宝物です。

 

そのことを常に忘れず、一歩一歩、一文字一文字を大事に、全力で。

 

そしてまたいつか、いまよりもっと大きくなって、ゲストハウスという空間に関われたらいいなって思う。

 

【人との出会いを大事に生きていく】

道の向こうから光が差し込んでいる

 

「やりたいこと」、「好きな仕事」が見つからないのは、辛くて不安だよね。
僕も経験したから、気持ちは痛いほどわかるんだ。

 

だけど、どれだけ辛くても、どれだけ惨めな思いをしても、

 

「人」だけは大切にしよう。
「人との出逢い」だけは大事にしてほしい。

 

人生は「人」との繋がりでできているから。
それ以上でも、それ以下でもない。

 

あなたが誰かに手を差し伸べた今日は、あなたが誰かに手を差し伸べてもらえる日に繋がる。

 

これが、「好きな仕事」から学んだことで、僕が一生かけて誰かに伝えていきたいこと。

 

いつかあなたが道に迷ったとき、僕の文章が心のどこかにいて、道標になってくれたらいいな、なんて思っています。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


ABOUTこの記事をかいた人

よしき。91年うまれ。🔖フィリピン留学🔖カナダワーホリ🔖世界一周🔖元ゲストハウス支配人🔖🔖フリーで執筆、写真、動画編集🔖フジフォトギャラリー銀座で写真展。青とスキューバダイビングとミスチルが好き。